エックス線作業主任者過去問解説(04下公表問題)

何がしかの基礎知識なりテキストなり持ってる人を対象に簡潔な解説にした。


エックス線作業主任者試験A 1/2 エックス線の管理に関する知識

問1 答(2)
線量は距離の自乗に反比例、PにおいてFからの線量当量率は0.5mSv/h * 1m^2 /5m^2 = 0.02mSv/h
鋼板からの線量当量率は 1mSv/h * 1m^2/6m^2 = 0.028mSv/h
合計=0.048mSv/h
0.1mSv/週 / 0.048mSv/h = 2.08h/週 これ以下になるのは2h/週

問2 答(3)
(1)×真空
(2)×10V程度で降圧
(4)×変化する
(5)×数%

問3 答(5)
(1)×変化しない(電圧に反比例)
(2)×増加する
(3)×原子に特有な波長
(4)×変化しない(電圧に反比例)

問4 答(1)
散乱は照射方向と同軸方向(0degに近い方、180degに近い方)が多い

問5 答(5)
A×半価層は減弱係数に反比例、減弱係数はターゲット材質と入射エネルギーにより変化する

透過率 = I(透過後の線量)/I0(透過前の線量) = exp(-u(線減弱係数)*x(厚み))
これの対数とったlog(I/I0) = -u*x を元に考える
log(1/10) = -u*H(1/10価層)、log(1/2) =-u*h(半価層)H=3.3*h

問6 答(1)
(1)×I/I0=B*exp(-u*x) の Bが再生係数、コンプトン散乱の散乱線が入射エネルギーに重畳する
   u*x<1:B≒1, u*x>1:B≒u*x, 原子番号大または入射エネルギー2MeV超:B=1+u*x

問7 答(4)
A×実行エネルギーが高くなる
C×ある厚さまで低下しほぼ一定となる

問8 答(1)
C×管電圧に反比例
D×ターゲットに特有な波長

問9 答(2)
(2)×応力測定は回折

問10 答(5)
(1)×ある
(2)×あちこち
(3)×低いところから
(4)×バックグラウンドを減算する

エックス線作業主任者試験A 2/2 関係法令

問11 答(2)
(2)×事業者の職務

問12 答(5)
(1)×省略できない
(2)×被曝歴の有無の調査以外は医師が必要でないと認めたら省略可能
(3)×同上
(4)×被曝暦の有無の調査は省略できない

問13 答(4)
(4)×(a:胸部(妊娠可能な女性は腹部)、b:最も多い場所が次の部位以外ならその部位、c:頭・頸部、胸・上腕部及び腹・大腿部で最も多い場所)

問14 答(3)
(3)×1月はない

問15 答(3)
A×6月でなく1月、1年でなく6月
D×報告不要

問16 答(2)
(2)×放射線装置専用

問17 答(4)
放射線装置室以外の場所または150kV以下を除き自動警報装置が必要

問18 答(3)
A×緊急作業に従事する労働者以外について
D×5年

問19 答(3)
B×そんなのない
C×そんなのない

問20 答(5)
(1)×50人以上は衛生委員会が必要
(2)×10人以上50人未満は安全衛生推進者が必要
(3)×有害なら一種または医師など
(4)×1000人以上は産業医の専属が必要
(4)○製造業で300人以上は総括安全衛生管理者が必要



エックス線作業主任者試験B 1/2 エックス線の測定に関する知識

問1 答(2)
A 2.3*10^-5Gy/h * 1.1Sv/Gy * (11*60+50)/3600 = 5*10^-6Sv
B 5uSv * 3600/90 * 0.95 = 190uSv/h

問2 答(1)
透過率 = I(透過後の線量)/I0(透過前の線量) = exp(-u(線減弱係数)*x(厚み))
これの対数とったlog(I/I0) = -u*x を元に考える
-u = log(1/2)/x = -1 * log2 / 0.85 = -0.812
線減弱係数=質量減弱係数*密度だから 質量減弱係数=0.812/2.7=0.3
グラフから60keV

問3 答(5)
(1)×電子-正孔は半導体検出器
(2)×窒息現象はGM計数管
(3)×グロー曲線は熱ルミネセンス検出器(TLD)の加熱温度と発光の関係式
(4)×放射化は高速中性子検出に使える

問4 答(1)
C×高線量では数え落としが増加し、さらには計数できない窒息現象になる
D×広エネルギーは電離箱が適する

問5 答(1)
印加電圧増加に従い、再結合領域、電離箱領域、比例領域、制限比例領域、GM領域、連続放電

問6 答(4)


問7 答(4)
(4)×PD型ポケット線量計(コンデンサーと電離箱と指示針でできている)は直読式

問8 答(5)
A×下限低く測定範囲広い1uSv〜数Sv(フィルムバッジは100uSv〜50mSv)
B×同上

問9 答(3)
(3)×物質が100eV吸収したときの分子数をG値、イオン対をつくるのに必要なエネルギーがW値

問10 答(4)
(4)×70um


エックス線作業主任者試験B 2/2 エックス線の生体に与える影響に関する知識

問11 答(5)
A×未発達なほど感受性が高い
B×細胞分裂が活発なほど感受性が高い
ベルゴニー・トリボンドーの法則(細胞分裂が活発なほど、将来の分裂数が多いほど、未分化なほど感受性が高い)

問12 答(4)
リンパ・骨髄(造血)・生殖>小腸・皮膚>甲状腺・筋肉・結合組織>骨・神経
ベルゴニー・トリボンドーの法則(細胞分裂が活発なほど、将来の分裂数が多いほど、未分化なほど感受性が高い)

問13 答(2)
B×未発達なほど感受性が高い
D×減少の早いものから、白血球(リンパ球)、血小板、赤血球

問14 答(3)
がんと遺伝的影響は確率的でしきい値がない

問15 答(2)


問16 答(5)
A×不妊、がんなど身体的影響もある
B×同上

問17 答(3)
A×減少する(希釈効果)
D×増加する

問18 答(2)
B×シグモイド曲線
C×重篤度は一定

問19 答(4)
A×死亡か正常
C×身体的影響

問20 答(1)
C×@~10Gy、A10~100Gy、B100Gy~
D×@骨髄死(造血障害)、A腸死、B中枢神経死