何がしかの基礎知識なりテキストなり持ってる人を対象に簡潔な解説にした。
エックス線作業主任者試験Ａ 1/2 エックス線の管理に関する知識
問1 答(2)
点Qおいて3月での線量当量=0.8(mSv/min)*(1(m)/x(m))^2*1.5(min)*130(枚/週)*13(週)
これが1.3(mSv)以下になれば管理区域外となるから x>=sqrt(1560)=39.5(m)
これ以上の距離で管理区域外
問2 答(3)
透過率 = I(透過後の線量)/I0(透過前の線量) = exp(-u(線減弱係数)*x(厚み))
これの対数とったlog(I/I0) = -u*x
を元に考える
線減弱係数=質量源弱係数*密度も知っとく
アルミの場合の右辺=-0.1(cm2/g)*3(g/cm3)*9(cm)=-2.7
鉛の場合の右辺=-0.9(cm2/g)*11(g/cm3)*x(cm)をアルミと同じにすると
x=0.27(cm)、アルミのときより遮蔽したいのでこれより厚くする
問3 答(5)
(1)×エックス線は荷電粒子でなく光子
(2)×光子の質量はゼロ
(3)×特性エックス線の説明
(4)×ガンマ線の説明
問4 答(2)
(1)×レイリー散乱は波長に変化なし（エネルギーの低い光子がエネルギーを失わず散乱する）
(2)○エネルギーの低いほうから光電効果、コンプトン効果、電子対生成
(3)×光電子の運動エネルギーは入射エネルギーから飛び出す前の軌道電子結合エネルギーを引いた量
(4)×波長は揃ってない（エネルギーも揃ってない）
(5)×入射エネルギーが高くなると前方（照射方向）散乱が多くなる
問5 答(3)
(1)×線量率依存じゃなくエネルギー依存
(2)×エネルギーが高いと半価層が大きくなる
(3)○log(1/2)=-u*h、log(2)=u*h、h=log2/u
(4)×半価層の5倍の厚みは(1/2)^5で1/32価層
(5)×軟エックス線（エネルギーが低い）は半価層が小さくなる
問6 答(2)
B>=1、B=散乱光子を加えた透過光子/直進しただけの透過光子
問7 答(3)
(3)×収束カップは陰極で電子線を収束させる
問8 答(3)
管電流を増加（減少）すると、最短波長（エネルギー）変わらずに強度が増加（減少）する
管電圧を増加(減少）すると、最短波長短く（長く）（エネルギー高く（低く））なり、強度も増加（減少）する
問9 答(4)
(4)×後方散乱は散乱角が大きくなれば散乱線が増加する
問10 答(4)
＜基発第253号 別添1 管理区域の設定等に当たっての留意事項http://www.jaish.gr.jp/horei/hor1-42/hor1-42-20-1-2.html＞
エックス線作業主任者試験Ａ 2/2 関係法令
問11 答(3)
＜電離放射線障害防止規則第8条、以下法令名記載なきものは同規則＞
a:胸部（妊娠可能な女性は腹部）
b:頭・頸部、胸・上腕部（男性又は妊娠可能でない女性を除く）、腹・大腿部（妊娠可能な女性を除く）のうち最も多い部位
c:最も多い部位が頭・頸部、胸・上腕部及び腹・大腿部以外ならその部位
問12 答(2)
(1)○＜第56条＞
(2)×＜第56条＞雇い入れ又は配置替えの際、使用する線源の種類等に応じて「白内障に関する目の検査」を省略できる
(3)○＜第56条＞
(4)○＜第57条の2＞
(5)○＜第58条＞
問13 答(5)
(1)○＜第15条＞
(2)○＜第15条＞
(3)○＜労働安全衛生法第88条＞
(4)○＜第17条＞
(5)×＜第3条の2＞1週間につき1mSv以下
問14 答(2)
A○＜第54条＞
B×＜第54条＞70um線量当量が1cm線量当量の10倍を超える恐れがあるなら
C○＜第54条＞
D×＜第53条、第54条＞そんなんない
問15 答(2)
(1)○＜第4条＞
(2)×＜第4条＞3月で5mSv
(3)○＜第6条＞
(4)○＜第7条＞
(5)○＜第7条＞
問16 答(5)
A×＜第9条＞男性は3月、1年、5年
B×＜第9条＞妊娠する可能性のある女性は1月、3月、1年
C○＜第9条＞
D○＜第9条＞
問17 答(5)
(1)○＜第47条＞
(2)○＜第47条＞
(3)○＜第47条＞
(4)○＜第47条＞
(5)×＜第47条、第52条の5＞
問18 答(1)
A○＜第9条＞
B○＜第57条＞
C×＜第54条＞5年
D×＜第45条＞5年
問19 答(1)
(1)○＜第10条、労働安全衛生法施行令第13条第3項第22号＞
(2)×適用される
(3)×適用される
(4)×管電圧で変わる
(5)×設置年月日じゃなく製造年月日
＜エックス線装置構造規格 http://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-12/hor1-12-5-1-0.htm＞
問20 答(4)
＜この問は労働安全衛生法、施行令、施行規則＞
(1)○＜法第10条、令第2条＞製造業等々で300人以上なら総括安全衛生管理者が必要
(2)○＜法第12条の2、則第12条の2＞10人以上50人未満なら安全衛生推進者が必要
(3)○＜法第13条、則第13条＞1000人以上なら専属の産業医が必要
(4)×＜法第12条、則第7条＞製造業は第一種
(5)○＜法第19条＞
エックス線作業主任者試験Ｂ 1/2 エックス線の測定に関する知識
問1 答(2)
30uSv/h * 6min/1.5min * ((180-120)/(250-120)*(0.93-0.80)+0.80) = 103.2uSv/h
問2 答(2)
C×実効線量(Sv)=Σ(組織荷重係数*等価線量)、等価線量(Sv)=Σ(放射線荷重係数*吸収線量(Gy))
問3 答(5)
Dについて http://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-2/hor1-2-33-1-0.htm 参照
問4 答(5)
(5)×G値の説明、W値はイオン対１対を生成するためのエネルギー
問5 答(5)
そのまんま
問6 答(2)
(1)×方向依存性が小さい（方向特性がよい）
(3)×利用線を直接に測らない
(4)×湿度に強い、機械安定性もよい、湿度に弱いのはＮaI(Tl )シンチレーション式
(5)×50keV以上
| 電離箱式 | 30k〜2MeV 30k〜2MeV |
1u〜100mSv/h 1u〜300mSv/h |
| GM式 | 50k〜2MeV ？ |
0.3u〜300uSv/h 0.1u〜10mSv/h |
| シンチレーション式 | 50k〜3MeV 50k〜3MeV |
0.1u〜30uSv/h BG〜30uSv/h |
| 半導体式 | 50k〜3MeV − |
1u〜100mSv/h − |
引用元 上段：放射線安全管理の実際（アイソトープ協会） 下段：アロカHP
問7 答(1)
計算しやすくcpsにする18300cpm/60=305cps
n0(真値) = n(測定値)/(1-n*t(分解時間)) = 305/(1-305*200e-6) = 324.8
cpmに戻す324.8cps*60=19489
問8 答(1)
そのまんま
問9 答(4)
(4)×G値は化学的線量計に関する事項
問10 答(1)
(1)×再読み取りできる
エックス線作業主任者試験Ｂ 2/2 エックス線の生体に与える影響に関する知識
問11 答(4)
(4)×分化が進んだ細胞なのに感受性が高いことが法則に反する
ベルゴニー・トリボンドーの法則（細胞分裂が活発なほど、将来の分裂数が多いほど、未分化なほど感受性が高い）
問12 答(1)
(2)×白内障は5Gy程度で数年
(3)×脱毛は3Gy程度で数週間
(4)×水疱は7〜8Gyで数週間
(5)×がんの中で白血病の潜伏期間は比較的短く数年
問13 答(4)
A×RBE=同じ生物学的効果を得るのに必要な基準放射線の吸収線量／同じく試験放射線の吸収線量
C×RBE基準放射線はX線・ガンマ線
問14 答(4)
リンパ・骨髄（造血）・生殖＞小腸・皮膚＞甲状腺・筋肉・結合組織＞骨・神経
ベルゴニー・トリボンドーの法則（細胞分裂が活発なほど、将来の分裂数が多いほど、未分化なほど感受性が高い）
問15 答(5)
(1)×間接作用の説明
(2)×直接作用の説明
(3)×直接と間接が逆
(4)×間接作用で説明できる
問16 答(4)
(1)×確率的影響の説明、確定的影響はシグモイド曲線
(2)×確定的影響の説明、確率的影響は一定
(3)×確率的と間接的が逆
(5)×確率的影響に基づく
問17 答(3)
(1)×末梢血液中のリンパ球減少は0.25Gy
(2)×宿酔は1Gy
(4)×消化器官の障害により死亡する
(5)×中枢神経の障害により死亡する
問18 答(5)
(1)×着床前期の被曝で生き残った細胞に奇形は発生しない
(2)×胎内被曝による奇形は確定的影響
(3)×胎児期の説明
(4)×胎児期（8週〜40週）のうち、後期（25週以降）の説明
問19 答(4)
(4)×倍加線量が大きいなら影響は起こりにくくなる
問20 答(3)
確定的影響なので、低線量では影響ない、あるしきい線量を越えると影響が急激に増加するシグモイド曲線